凛舟の一番の応援団長であった、福島潟の館長、小山佳寛さんが先日亡くなりました。まだ68歳という若さで、つい先日までお元気な姿を見せておられたのに、大変残念です。 凛舟そして天上の音楽の活動を、単に商業活動ではなく文化活動である、として、あらゆる面で利害を超えて支えてくださいました。正しいことは正しい、間違っていることは間違っている、ということを立場を恐れずはっきりと語ることのできる、新潟では本当に貴重な存在の方でした。 あれほどの知識と知見に富み、豊富な人脈と優れた頭脳、鍛え抜かれた体を持っておられる方が、こんなにも一瞬にして塵に帰ってしまうとは、なんという「もったいない」ことでしょうか。一体、人は何のために生き、学び、努力し、高みに登るのか、すなわち「人はなぜ生きるのか」という問いを感じざるを得ません。 訃報...
新潟・福島潟を中心に5/20-22に開催されたリトリートイベント、無事に終了しました。自然・体に優しい食・運動・音楽・メディテーション・リンパドレナージと、全人的に「本来の自分を取り戻す」ことを目指した2泊3日のイベントでした。 ご協力いただいた長生館、菱風荘、白澤いくみ先生、佐藤誠也先生、穴田美緒様、そして福島潟の皆様に心より感謝申し上げます。 東京、大阪、新潟から、下は3歳から上は70代まで、様々な方にお越しいただきました。 イベントの前々日には、私も予習ということで、個人的に津南の修道院に伺って、メディテーション、そしてリトリートの何たるかを教えていただきました。というより、伺って、食事を共にして、少しばかり共に瞑想の時を持っただけだったのですが、帰るときには迷いや疲れが随分と吹き飛んでいました。 「何を...
熊本の地震は被害が甚大になってきているようです。被害に遭われた方々、救助される方々が守れるよう心から祈ります。 福島潟では菜の花が満開です。週末に5000人の来場者があるそうです。 新潟の生活が3年目に入り、真冬の何もない福島潟も生活の一部になってきたときに、この春の感動がまた違ったものに見えてきました。 東京にいたときは、ある意味「花=華」が当たり前でした。年中いつもどこかに花がありました。街にも華が溢れていました。夜も電気が消えることはありませんでした。 でも、新潟の冬は違いました。生き物は死に絶え、植物は枯れ、連日曇り空の中で吹雪が吹き荒れました。以前に比べて随分暖かくなったそうですが、太平洋側しか経験のなかった私にとっては、新鮮な感覚でした。 「早く春が来ないかな」と思う気持ちの一方で、いざ春が近づくと...
新潟の春もすぐそこまで来ています。森にも鳥の声がこだまするようになってきました。 新潟にとっての冬はまさに「待つ」そのもの。太平洋側のように冬も同じペースで活動というわけにはいきません。だからこそ冬から春の変化は、冬眠から覚める動物のように体力的にも気分的にも大きな変化を伴います。 「ソリューション」と「待つ」ということはある意味対義語かもしれません。 先日、待つためには「ビジョン」が必要だ、という話を書きましたが、ものすごく多くのソリューションが提供され手軽に手に入る現代にあって、右にも左にもブレず進んでいくためには、どんなビジョンが必要なのでしょうか。 「納車6ヶ月待ちの車」「行列店のラーメン」を心待ちにするのも一つのビジョンでしょう。しかし、車を手に入れ人々から羨望の眼差しを受けること、美味...
先日、新潟・加茂の職人親方との新年会がありました。 本当に加茂の職人方のお力添えには頭が下がります。それなくしては今の凛舟は絶対に存在しませんでした。 加茂は箪笥の名産地です。かつて、箪笥は嫁入り道具として、終生持つことの出来る高価な品でした。実際、メンテナンスさえすればそのような耐久性があるそうです。 同時に、それは職人の人生を賭けた「一品」でもありました。もちろん、永年メンテナンス付き。ものを売って終わり、ではなく、一生のお付き合いのスタートです。現在のような、数年持てば良い、壊れたら粗大ゴミ、とりあえず見た目が美しく派手で、宣伝文句とマーケティングが付加価値を生む、という考え方とは、完全に一線を画していました。 この地区では、職人はいつも刃物と向き合っていますから、一度や二度、指を飛ばしてしまうことが本当...