2015.08.23

霊的成長は苦しみを通してしか起こらない - Spiritual growth can only happen through suffering -

holylightこれは、牧師であり長いうつを経験したSuzan Gregg-Schroeder氏の著書に書かれている内容です。

財産、精神的余裕、健康、ノウハウ、計画、それら人間的なもの全てを取られる、ということ。それは、神を知る恵みでもある、と書かれています。いずれは全ての人が最期に経験する事ではありますが、それをより早く経験する事で、その後の人生が自分のものでなく神とともに生きるものとなるということです。

カウンセラーでもあった彼女は、その経験の以前と以後で、クライアントへの接し方が大きく変わったそうです。決してアドバイスや、解決に導く分析などをしなくなり、むしろ、傾聴と、必要であれば自分の経験をシェアする、というスタイルに変わっていったそうです。

スピリチュアルケアの第一人者であるDonna-Marie氏も、10年間に渡る2度の癌を経て、ダンサーという華麗なキャリアを捨て去ることになり、生死を彷徨いましたが、それから神に導かれる人生がスタートしました。彼女も「霊的成長は苦しみを通してしか起こらない」と、全く同じ意見でした。

マザー・テレサも宗教を問わずあらゆる弱い立場の方の最期を受け入れた方ですが、その活動を支えたのは、豊かな資金源でも強固な事業計画でもなく、毎日毎朝「神よ、私をお使い下さい」という、献身の祈りの時を持ち続けたからであることが、記録から分かります。このキリストへの信仰に立った時、初めて、あらゆる宗教の方、あらゆる敵対者、あらゆる困難を、愛の眼差しをもって受け入れる力を得ることが出来たのだと思います。

人間的な慈善の心、また修行心では、とても続けられなかったのではないかと思います。

「どうしてこの人はこんな苦労をするのか」「不運のサイクルや、前世、先祖に問題があったのでは・・」いろいろと私達にはどう考えても理解の出来ない問題がありますが、聖書はシンプルに「それは神の恵みが現れるためである」と語っています。

私もまだそれがいつも完全に腑に落ちる程の霊的成長には程遠いです。しかし、一つだけ私の経験から言える事は、この「取られる経験」がなくては進めない道がある、ということです。そういう目で見て分かる部分だけを取ってみても、これは恵みである、というのは理解できます。

問題点や、うまくいかないことは山のように目の前に立ち並んでいます。しかし、その問題の大きさに目を向けるのでなく、マザーテレサのように、自らの聖性を高められる機会として、信頼して少しずつ、歩んでいきたいと思っています。

 

 

 

 

 

 


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