2015.05.30

ハイレゾ音源と自律神経系の関係 - Relationship between high-definition sound and our autonomic nerve system -

meditation garden

自然の中には、可聴帯域外の高周波成分が豊かに含まれていて、それが人間にとって良い、という話は15年程前から話題になっています。

ただし、可聴帯域をカットして、可聴帯域外の高周波成分を聴かせた時には、その効果が現れない、という結果もまた出ています。

今日散歩しながら、鳥の声を聞きながら考えていましたが、実際の生の音と、収録した音では、随分と差があります。特に差があるのが200Hz以下あたりの中低域。同じ様な聴感にしようと思うと、200Hz以下をばっさりカット、10KHzから上を8db持ち上げる、という極端なEQが必要になります。

逆に言えば、これは人間の耳(脳?)がそういう調整を加えているという事。

そう考えていると、はっとナチュラルキラー細胞の話を思い出しました。人間の中には、腫瘍細胞を溶解する、良い働きをする細胞があり、健全な生活をしているとそのNK細胞が活性化される、という話です。

あくまで仮説ですが「高周波成分そのもの」が人間に対して良い影響を与える、というよりは、人間が良質な高周波成分(もしくは倍音)を聴いたとき、あたかもNK細胞のように、本来人間に不要、もしくは不安を感じさせる中低域をダッキングする(つまりローカットフィルターをかける)作用が働き、その働き自体が、自律神経系を正常に作用させるようになるのではないか、と思います。

何の検証もしていないので、単なる「思いつき」ですが、先の、なぜ高周波成分だけ聴かせても人間に効果がないのか、ということに対しての説明になるのではないか、と思います。

分かりやすく例えるならば、「朱に交われば赤くなる」ということわざがあります。人は交わる環境によって、良くも悪くもなる、ということですが、自然界の中に行く時、人間も、本来の人間のあるべき姿により近づいていくのだと思います。だから、本来の人間にとって良いものは取り込もうとするし、良くないものは排除しようとする。自律神経系が正常に働く時、お腹が減って、汗が出る、というのはそう言う事だと思います。

実際の鳥の声や、凛舟の音もそうですが、音量としてはとても小さいものです。そんな小さい音の刺激自体が、短時間で、何か人間に影響を及ぼす、というのはなかなか説明が難しいですが、「心地よい高域」→「そこに耳が集中」→「中低域のローカットフィルター」という体のサイクル自体が、自律神経系を正常なサイクルに導く事は、十分に考えられると思います。

昨日電気屋さんでハイレゾ・ウォークマンをハイレゾ・ヘッドホンで試聴してきました。「濃密な音」というキャッチコピーの通り、密度の濃い音でした。Boseの設計思想もそうですが、クリアな高域がリニアに延びているよりも、中低域が多少豊かで、部分的に高域が混じる方が、人は魅力的に感じやすいそうです。

ただ、酒もタバコも麻薬もそうですが、体に良くないかもしれませんが、とても魅力的に感じます。魅力的、良いと思う、その基準はマーケティングを考える上で確かに大事だと思いますが、自律神経系の安定とは残念ながら比例しません。

都市に行くと、電車、トラック、電気の低周波(50-60Hz)、エアコンのコンプレッサー・・低周波を発するものが山とあります。しかもそれは振動を伝って増幅されるので、結構な刺激となって体に入ります。それを浴び続けているだけで、先の自律神経系のサイクルが狂い、体に不調をきたし、それが心の病、怒りなどに結びつくことは、十分に考えられます。

昨日私たちが2月に1回定例で開催している「ほんわかサロン」がありましたが、長年看護士をされて、ご主人も精神科の医師である講師の大森先生が「しあわせな許し合い」というテーマでお話を下さいました。その中で、
- 人間の病気の7割は、ストレスが原因である事
- ストレスの原因は「許せない」ことだ
- うつ病は「怒りの病気」だ
とお話されていました。

先生がご自身の体験から、その克服には「善をもって悪に打ち勝ちなさい」という聖書の言葉がすべてだ、と話されていました。

昔、ある人が田んぼに水を入れる時に、足踏みポンプで水を入れていたそうです。
どんなに一生懸命に水を入れても、自分の田んぼの水がなくなってしまう・・
どうしてかと思ってみると、隣の田んぼに水が入ってしまっている。穴をあけて「我田引水」されてしまったようです。何回直しても、またそれをされてしまう。

悩みに悩んで、この方は牧師先生に相談したそうです。そうすると同じ「善をもって悪に打ち勝ちなさい」という言葉を頂き、思い切ってまず隣の田んぼを水でいっぱいにしてしまったそうです。

そうすると、我田引水していたその当人は、水がなみなみと張られている自分の田んぼをみて、どうしようもない罪悪感にさいなまれたそうです。そして、和解し、自ら与える人へと変えられた、とのことでした。

たとえわずかであっても、自分が「善」に染まるか、「悪」に染まるか。どちらを選ぶかで、自分の一生は大きく変わっていくし、周りの人も変わっていく。これは単に高周波と健康の話だけではなく、人そのもののあり方に大きな関係が有りそうです。

-------English------

It is a known fact that inaudible high frequency has a good effect to human, and enhances brain activity. However, if that high frequency alone is presented and separated from the frequency below, it does not show any positive effect.

In fact, when we record singing birds and play back with normal speaker, we find out there're much more mid-low frequencies than we actually hear.

I just thought, just like natural killer cell, human ear (brain) would activate "low-cut filter" when listening to that comfortable high frequencies, and that cycle itself would improve our autonomic nerve system.

Not only about sound it is also true in our way of thinking. When we face something not fair, or evil, if we focus only on negative side, we lose our health. However if we apply "joy" "goodnes" to those, then we become healthy, and at the same time the our enemy feels sin in himself to see our positive attitude, and may cause a big change in him.


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