明日の凛舟貸し出しに備え、久しぶりに試作機をチェックしてみました。
手前味噌で恐縮ですが、あまりにも音が良くて、鳥肌が立つほどビックリしました。正直なところ、試作機を作ったころは、ここまで音抜けの良さはなかった気がします。
何というか、音を聴いた瞬間、体がフワッと浮き上がるような、クリアーな高域に、ドロドロしたものが全部吹っ飛んでいくような、そんな感覚を覚えました。眉唾だと言われようが売り文句と言われようが、これは否定できない感覚です。製品には一台一台鑑定書がつくので、全部聴き込んでいますが、この感動は最高レベルに近いものがあります。
おそらく、完成してから1年近く経つので、木部の水分がいい感じに抜けて乾燥し、また木が振動を覚えて、いい感じでエージングされてきたのだと思います。出荷前にも念入りにエージングをしていますが、1年もさすがにできないので、1年間あちこちでほぼ休む日もなく稼動してきたこの試作機は、最高のエージングです。
ということは、長年エージングされた製品は、バイオリンのごとく相当なビンテージになるのでは??という嬉しい期待が持てそうです。実際、100年使っても大丈夫なように、基本的に時代が変わっても交換して使えるパーツばかりを使って丁寧に組み上げています(タブレットだけは消耗品ですが・・ただUS次期モデルはタブレットすらもありません)。最近のパソコンのように、規格が変わったので繋がりませんor音が鳴りません、ということはありません。
こういう良い音を聞くと、苦労が吹っ飛びますね。
ちなみに、製品は数日おきくらいのペースで、どんどんバージョンアップを繰り返しています。お客様からのフィードバックだったり、限界状態で使った時の耐性を向上させたり、音質改善の材質変更など、発売以降もものすごい数の変更点を加えています。使用する接着剤や両面テープ、ゴムなどの素材を変えるだけで劇的に音質が変化します。こういうのはほぼ勘と思いつきが全てです。計測器はほとんど意味をなしません。
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This is Rinshu prototype at my studio. This was made almost a year ago, and It's been quite a while for me to listen to this.
I check all units before shipping, as I'm writing "quality certificate" for every unit. However, this prototype really blew me away... it sounded so good. I almost feel like I "melt" with the sound, all my dirty stuff in my head gone away.
I think, this is because after one year, humid in wood has gone out and now wood is dry, and also the body got used to the vibration, after being through "aging" process. This unit has used almost every day throughout year at somewhere.
This make me think, some year later, there may exist some "vintage Rinshu" just like vintage violin. We use parts easily replacable regardless of technology, so it is possible to use Rinshu for 100 years, it is far from PC or home electronics in these days.
This beautiful sound really gives me comfort, clear up all troubles.