8.29 渋谷JZ Bratには沢山の方にご来場いただき本当にありがとうございました。
今、配信でも動画でも、いつでもどこでも手軽に音楽が楽しめる状況の中で
あえてライブの意味とは何なのか、を自分の中でも見直す良い機会となりました。
ライブは、一期一会。
その場、その時、そのメンバーでしか、できない化学反応がある。
素晴らしいメンバーたちと一緒に、この5年間、新潟・村杉の長生館をベースに
ラジウム温泉の持つ癒しの力と響き合うサウンド、ある意味音楽に対して期待値0かもしれないお客様の心に、寄り添って何か安らぎを感じられる空間を作る音、幅広い年齢層・趣味嗜好の方々が、広大な庭の前に一つの世界に溶け込む世界観、そういったものを探り続けました。
そのひとつの答えが今のJazz Resortのサウンドになっています。
1ヶ月違えば、庭の音、匂い、色が違います。
メンバーも、さまざまな出会いがあり、また人生の展開があり、体調の変化があり
自分自身もさまざまな人生の変化の中を通り
お客様も、さまざまな出会いがあり、別れがあり、喜びがあり、涙があり、
そんな中、今この時を共有する瞬間が、ものすごく貴重なものに思えてきました。
こうやって、このメンバーで、ひとつの音を紡ぎ合わせ、目の前のお客様と共に作り上げる空間は、今日しかない。
明日、こうやって出会い、こうやって演奏できるかどうかは、誰にもわからない。
でもその人生の二度とない貴重な瞬間を、共に同じ響きの中で過ごせるということ、
喜びも、悲しみも、さまざまな感情があっても
それをすべて包み込んで、今、共に音の世界の中でひとつに溶け合っているということ、
それがとても貴重なことに思えます。
そのことを感じながら一音一音に全身全霊を込めて、一音も無駄にすることなく音を奏でる、そんな演奏家が共にいてくれる。
そのことも、本当にありがたいことです。
再現性のある、録音された音楽・動画も、もちろん繰り返し再生できるというメリットは大きいけれど
今、この時、この空間を共有できる、という特別な体験は何にも替え難いものです。
この体験を作り上げるのが
演奏家の技術、演奏家の心、楽曲とその解釈、会場のホスピタリティ、音響技術、照明効果、
それら全ての融合。
素晴らしい映像を作ってくださった、Office GEN久保田さんにも感謝です