2015.05.10

音に魂を込める - put the spirit in your music-

spiritinmusic連日現場が続いています。

明日もレコーディングなのですが、今日も朝から現場と本番で時間がなく、仕方ないので早朝に勢いで14曲のアレンジを仕上げました。1曲平均7分。殆ど直感で譜面を書いていきます。多分慣れてる人にしか読めません・・

 

音に魂を込めるということ。

これは演奏家にとって永遠の課題です。

特に、いつも理想の状態で演奏できれば良いですが、PAが良くなかったり、体調が良くなかったり、楽器がベストな状態でなかったり、直前にトラブルが起こったり・・・集中できない状況が次から次へと起こってきます。

それでもあなたは音に魂を込められるでしょうか。

「ホールは魔物」という人がいます。極端に大きいホールで演奏した事のある方はお分かりと思いますが、大海原に向かって、自分が吸い取られるような錯覚に陥る事があります。

その感覚はある意味、気持ちいいとも言えます。やりたい放題、やろうと思えば出来ます。しかしそこに、大きな落とし穴があります。その瞬間に、その音楽は魂の抜けた(別の言い方をするなら、魂を別のものに吸い取られた)暴走する音楽になっていくからです。

クラシックの場合であれば、練習して来た技を精一杯発揮したいと思いますが、本番になってテンションがあがると、いかに平常心をとりもどせるかを意識すると思います。「落ちついて、落ち着いて」と。その時点で、もう魂でなく理性が頭をもたげてきます。

 

私は、そのような幾多の心を平静に保てない試みに対して、ステージ上でやることがあります。ほんの短い一瞬ですが、祈ります。「私自身は本当に何も出来ません。私自身の中には何も良いものはありません・・ただ私を用いて、あなたが人々に触れて下さいますように」と。あなたとは神のことです。

 

そういう意味では、私は自分の演奏に自分の魂は込めていないと思います。もちろん私の思いや願いはあります。けれどもそれは逆に私の音を「こうあらねばならない」と縛ってしまいます。自分が思い通りに出来なかったことに対して責めや憤りが増し加わる結果にしかなりません。

自分が少しでも良い道具になれるように練習はとても大事だと思います。しかし本番になって一番必要な事は、そういう自分の持てるものを全て捨て去り、神の通り良き管に成り切る事ではないでしょうか。それがいのちの与え主である神が人に一番望むことではないかと思います。「互いに愛せよ」とある通り。それ以外に自分の出してしまったミストーンがミストーンでなくなる方法はないと思います。

 

------English------

On our live performance, we are often interrupted by various troubles, such as bad PA condition, bad health, instrument not working well...

We try to be as calm as possible, but more we think about it more our spirit in music will go away.

I personally do very short prayer while I play, "I'm nothing, there's nothing good in me, but please use me as an instrument of Your grace so people will see You". What is important is, throwing out all you have, your skill, and be a pure instrument of God, that is what God wants us to do, as is in His word "love one another". By doing this the mistone we make will not be a mistone anymore.

 


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